BRIDGESTONE ANCHOR 2025P-AN1
25/48

23トラックのスペシャリストが揃うTEAM BRIDGESTONE CYCLINGだが、創部60年の歴史を誇るチームのルーツはロードレースにある。世界を見渡せばトラックのスター選手がツール・ド・フランスを始めとしたトップレベルのロードレースを走る時代。戦略を組み立て、その瞬間ごとの状況判断が問われるロードレースで勝ち切ることは、トラックレースの走りに幅をもたせるものであることは言うまでもない。ロードレースの主戦場となるJプロツアー、第6戦の東日本ロードクラシックDay2、でのチームの狙いは集団スプリント。チームは一丸となって集団をコントロールした。最終周回の動きを抑え込み、今村駿介に発射された橋本英也は誰よりも速かった。カナダで開催されたネイションズカップからの帰国直後というコンディションながら勝ち切ってみせた橋本。チームに今シーズンロード初勝利をもたらした。圧巻はその翌週、兵庫県播磨中央公園で行われた西日本ロードクラシックの2日間。初日は7周回、49kmというショートコース。常に高い速度域で展開していくタフなレースとなったが、残り2周で3名まで絞り込まれた先頭グループに、兒島直樹の姿があった。対するは小林海と金子宗平という、2024年の日本を代表するロード選手。彼らの登りでのハイペースに苦しみながらも、自らのスプリント力に自信をもつ兒島は攻撃を耐え抜いた。残り300mでスプリントに入った兒島が、そのスピードを遺憾なく発揮し勝利を飾った。Day2もTEAM BRIDGESTONE CYCLINGの選手たちが魅せた。前日と異なる、140kmという長距離レース。序盤に形成された10名の逃げに、橋本、今村、さらに松田祥位の3名が入ることに成功。数的有利を作り上げたチームがレースを支配していく。終盤にかけて3名がアタックを繰り返し、ライバル選手たちにプレッシャーを与える中、下りで飛び出した松田の動きが決定的なものとなった。後続を橋本と今村が抑えこむ中、独走態勢を築き上げた松田が自身2年ぶりとなるロードレースでの勝利を挙げた。最後は単独で抜け出しに成功した橋本が追いつき、松田の手をとってフィニッシュ。さらに3位争いを今村がきっちりと制し、TEAM BRIDGESTONE CY-CLINGのワン・ツー・スリー達成。選手たちによる完璧なレース、完璧な2日間だった。TEAM BRIDGESTONE CYCLING - ROADJプロツアー3連勝 圧巻のTEAM BRIDGESTONE CYCLING

元のページ  ../index.html#25

このブックを見る